高齢者の見守りサービスの一つに、ホームセキュリティー会社の提供する高齢者見守りサービスがあります。
今回は、セコムの提供する「親の見守りプラン」を解説していきます。
セコムの親の見守りプランの種類
セコムの親の見守りプランには4種類のサービスがあります。
- セコム・ホームセキュリティ(親の見守りプラン)
- セコムみまもりホン2
- まごチャンネル with SECOM
- ココセコム
セコム・ホームセキュリティ(親の見守りプラン)
「高齢者の見守り機能」と「日常生活における安全対策」がセットになっています。
多くのケースでは、セコムの高齢者見守りプランと言えば、この「セコム・ホームセキュリティ・親の見守りプラン」のことを指します。
見守られる側の高齢者自宅に、セコム独自の様々なセンサーや緊急通報ボタンなど設置し、高齢者の様子を見守るサービスです。
セコムと家族で連携して見守りをするサービスと言えるでしょう。基本的なできることは以下の通りです。
室内緊急通報(マイドクター)
ペンダントタイプの救急ボタンです。高齢者が首からかけて使用します。
緊急時に軽く握るだけでセコムへ緊急連絡が発信され、セコムの緊急対処員が駆けつけてくれるサービスです。
命に関わる事態なので「見守られる側」と「離れて暮らす見守る側」ともに必須といえる機能です。
見守りペンダントの関連記事はコチラ。
センサーによる安否見守り
トイレなど必ず通る場所にセンサーを設置し、高齢者の動きを感知します。センサーが一定時間動きを感知しなければ、異常信号がセコムへと自動送信され、セコム側で確認を行ってくれます。
緊急時の対応はもちろんのこと、不安になる状況発生時にもセコムが確認してくれるので、毎日を安心して過ごせます。
物音や不審な訪問者対策の「非常ボタン」
「ホームコントローラー」というメイン機器を自宅に設置します。
物音や不審な来訪者があった時に、ホームコントローラーの「非常」と書かれたボタンを押すとセコムが駆けつけてくれます。
物音の原因がよくわかってない状況でも「不安」を感じた時点でセコムを呼ぶことができます。
「あらゆる不安」な気持ちを抱いているときに使えるボタンなので、高齢者本人が安心できるサービスです。
火災発生のアラーム
セコム専用機器の火災センサーが、火災を感知すると
- ブザーと音声で、高齢者自身に火災発生を知らせる
- セコムへ火災発生の緊急通報を発信
この2つを同時に行ってくれます。
火災による死亡者全体の内、約7割が高齢者と言われています。
(出典:東京消防庁 報道発表資料令和6年1月18日)
早く逃げることはもちろん、火災の発生をセコムなど第三者に知らせることができる機能は、ホームセキュリティーならではだと思います。
空き巣対策センサー
窓や扉まわりに取り付ける、セコム独自の防犯センサーです。不在時だけでなく、就寝中などにも活躍します。
外部からの侵入者を感知すると、セコムへ異常発生の緊急連絡が発信されます。
高齢者は自分自身で身を守ることが難しいです。異常を外部へ知らせてくれるシステムによって、安心して生活することができます。
24時間対応の看護師への相談
セコム独自のサポートの一つです。
24時間365日「健康に関する相談」「人間ドックの案内、予約代行」「医療機関の紹介」など、無料で看護師のサポートが受けられます。
高齢者の不安といえば、やはり健康面です。
ただ相談できるだけではなく「看護師」に相談できる安心感は、高齢者にとっては大きなサポートとなり得るでしょう。
家族はアプリで見守りできる
見守る側の家族が「いつでもみまもり」アプリをスマートフォンにダウンロードして使います。
- 在宅中か外出中かわかる
- 生活リズムやご自宅での活動量がわかる
- セコムの操作状況がわかる
この3点をアプリで知ることができます。
いつ・どこでも高齢者の様子を知ることができるため、高齢者見守りの理想形に近いでしょう。
オプションの「セコムホームサービス」
親の見守りプランだけでなく、セコムを利用するお客様向けの有料サービスオプションが以下です。
家事サポート
日常のお掃除やさまざまな家事のお手伝いです。
「あんしん家事サービス」「お手伝いサービス」など、コースやプランによって価格が異なります。
あんしんサービス
安心・安全に関するサービスです。
「ポスト投函物の回収・家の見守り」「長期不在のご自宅の住環境を維持」など、コースやプランによって価格が異なります。
セコムみまもりホン2
スマートフォンの形をした「セコムの専用機器」を高齢者が携帯して使用します。
安否確認や位置情報の把握、緊急通報などのサービスに対応しています。
家族は自分の携帯を使用し見守りでき、専用アプリを使用することで、より便利に活用できます。
セコムみまもりホン2でできること
安否確認
高齢者自身がスマートフォンを操作します。毎日決まった時間に「安否確認のボタン」がみまもりホン2に表示されます。
見守られる側は、「確認ボタン」や「元気にしていますボタン」などを押して、家族へ安否を知らせます。
なお、通常の通話やメールなどの機能も使用可能です。
高齢者の位置情報の検索
GPS機能を利用し、高齢者の現在位置を調べることができます。
現場急行
緊急時、高齢者が専用スマートフォンのストラップを引っ張ると、セコムが駆けつけてきます。
※現場急行サービスは有料です。
安心ポイント
高齢者見守りに必要なサービスが(専用)スマートフォン1台に詰まっている。
月々の使用料:\2,750(税込)
※加入料\11,000(税込)
まごチャンネル with SECOM
可愛らしいお家の形をしたみまもりセンサー付きの機材です。高齢者の自宅に設置して使用します。
センサーが部屋の様子(温度や照度など)を感知し、状況をアプリに通知します。通常通り生活できているか見守ることができます。
機材本体に通信機器が内蔵されているので、ネット環境がなくても使用できます。
まごチャンネルでできること
部屋の「温度」「湿度」「照度」を感知&記録→家族と情報共有
温度や湿度を見守ることで、部屋が危険な温度になっていないか?見守ることができます。
照度で、照明をつけたり消したりすることを感知し、日々の活動を把握できます。
本体をテレビに接続し「孫の動画や写真」を見ることが可能
見守る側の家族は、事前に動画や写真をアプリ上にアップロードします。(通常のスマホ経由で可能)
見守られる側の高齢者が、まごチャンネルをテレビに接続すると、アップロードされた動画や写真を見ることができます。
高齢者が動画や写真をみると、「見始めました通知」が送られてきます。
安心ポイント
機能が限定的で、高齢者自身や家族に負担を掛けず安否見守りができる。
月々の使用料:\1,848(税込)
※本体の購入料:\33,000(税込)
ココセコム
持ち歩けるセキュリティ端末です。小型の専用端末を高齢者が携帯して使用します。
※小型の専用端末以外にも携帯電話タイプもあります。
ココセコムでできること
位置情報の検索
GPS機能がついており、高齢者の場所を検索できます。
緊急通報と駆けつけ
高齢者が緊急時や不安なとき、専用端末の「通報ボタン」を押すことでセコムに通報することができます。
※駆けつけ料金は別途必要
安心ポイント
万が一の事態が起きた際に、ボタン1つで高齢者自身がセコムに緊急通報できるので安心です。
認知症による迷子の防止にも活用できます。
高齢者が一人で出かけた時など、出先での緊急時に備えることができます。
月額使用料:\1,320
※加入料:ネット申し込みなら\4,400
高齢者・親の見守りプランの選び方
ご自身ですべてを把握し、プランを決定するのは難しいでしょう。
セコムには、見守りニーズに応じた最適プランを提案してくれる担当者がいます。まずは、資料請求で全体像を確認した後で、訪問見積り依頼するとよいでしょう。
自宅を実際に確認し、高齢者自身や家族から利用ニーズを把握した上で、適したプランを提案してくれます。
とはいえ、各プランごとのオススメの人や利用すべき人など、事前にイメージがつかめるよう、プランの選び方を紹介します。
セコム・ホームセキュリティ(親の見守りプラン)を選ぶべき人
- 高齢者自身が一人暮らしに強い不安を抱き、見守る家族も強い不安をもっている。
- 万が一の時でも、すぐにかけつけられない。
- 高齢者が自宅で過ごす時間が長い
セコムみまもりホン2を選ぶべき人
- 高齢者見守りに特化したサービスだけ欲しい。
- 高齢者単独で外出する機会が多い。
「緊急通報サービス」「センサーによる安否確認」「家族のアプリでの情報共有」「看護師相談」「位置情報検索」など見守り特化サービス。
まごチャンネル with SECOMを選ぶべき人
- 高齢者も家族もちょうどいい距離感で見守りがしたい。
ココセコムを選ぶべき人
- 高齢者の居場所が知りたい。
- 操作方法が簡単な緊急通報できる機器を持たせたい。
日常の生活に支障はないが軽度の認知症があり、高齢者の所在確認が必要なケース
高齢者だけで外出する機会が多い。
セコムホームセキュリティ+オプション「安否見守りサービス」を選ぶべき人。
- 現在セコムと契約中で、追加で「安否見守りサービス」のオプションを付けたい。
- ホームセキュリティ+安否見守りサービスの両方を求める。
コメント